今月の栄養メモ

小松菜特集

「脳血管疾患」とは、脳動脈に異常が起きることが原因となる病気の総称、また「心疾患」は心臓に生じる病気全般を指します。
それぞれ日本人の死因第4位、第2位(2022年)を占める疾病で、食事や運動を始めとした生活習慣が大きく影響します。
また、寒い季節に発生することが多いことも特徴です。冬の食生活を見直して予防対策を始めませんか?

野菜を食べて健康な血管づくりを

心疾患や脳血管疾患は、高血圧や動脈硬化などの血液や血管の健康が損なわれた状態になると、より発生しやすくなります。塩分の多い食品や脂っこい食事、また喫煙・飲酒などの要因が血管にかかる負荷を後押しします。健康な血液や血管をつくるためのポイントは、動物性脂肪や糖質、塩分を摂り過ぎないこと、血中の塩分排泄を助けるカリウムや急な血糖の上昇を抑える食物繊維をしっかりと摂ることです。カリウムや食物繊維は、野菜や海藻、豆などで補給しましょう。野菜の摂取目標は成人で1日350g、1食当たり120g程度です。副菜の野菜使用量は1皿60~80g程度、付け合わせや汁物の具も合わせると1回の食事で摂りたい量が補えます。昼食の野菜の量を参考に、朝食・夕食でも同じくらいの野菜を取ることを意識してみましょう。

小松菜はビタミン・ミネラルの宝庫

【野菜=ビタミン源】というイメージを持つ方も多いと思いますが、小松菜はミネラルも多く含む野菜です。カリウム、鉄、カルシウムが多く、意識して摂らないと不足しやすいミネラルが豊富です。

また今の時期が旬のため、安価で栄養密度の高い食材です。小松菜に含まれるビタミンは水に溶けやすい特徴があります。煮汁ごと食べられる汁物や蒸し物や電子レンジでの加熱方法がおすすめです。

また小松菜は喉の腫れ・咳などの風邪予防にもよく、胃腸の調子を整え、腸内の水分を補うので便秘にもいいと言われています。

簡単にプロの味!

今月のおすすめレシピ
小松菜の三食丼

【材料 (4人分)】

■A
・小松菜  60g      
・ごま油  小さじ1弱   
・塩昆布  3g       
・白ごま  少々      
・濃口醤油 少々     

■B
・卵    2個      
・砂糖   小さじ2    
・酒    小さじ2
・塩    少々

■C
・鶏もも挽肉 170g
・水     65cc
・濃口醤油  小さじ2.5
・酒     大さじ2/3
・みりん   大さじ2/3
・砂糖    小さじ2

・ごはん   適量

【作り方】

①小松菜の具を作る。(材料A)鍋にごま油を熱し7~8㎜幅に切った小松菜を炒める。刻んだ塩昆布を加えて濃口醤油で味を調え、白ごまを加える。
②炒り玉子を作る。(材料B)卵を溶いて調味料を加え、焼き色が付かないようにそぼろ状に炒める。
③肉そぼろを作る。(材料C)鍋に材料を併せて火にかけて煮る。
④器にごはんを盛り、①、②、③の具を彩りよく盛り付ける。

レシピ考案:
MERYX Lab.中国料理責任者 志賀 勇二

小松菜と豆腐つみれスープ

【材料 (2人分)】

■D
・鶏もも挽肉 150g     
・木綿豆腐  150g     
・濃口醤油  大さじ1/2   
・酒     大さじ1/2   
・みりん   小さじ1/4   
・長ねぎ   40g      
・生姜    1片      
・卵     1/2個     
・コーンスターチ   大さじ1/2   

・小松菜    30g
・人参     10g
・ごぼう    10g
・しめじ    10g

■E
・だし     180cc
・鶏ガラスープ  180cc
・酒       小さじ1/2
・薄口醤油    小さじ1/2
・みりん     小さじ1/2

【作り方】

①鍋にEの材料を合わせて火にかける。長ねぎはみじん切り、生姜はおろして、その他のDの材料と合わせてよく混ぜ、団子状にして沸いた鍋の中に落として煮る。
②①の鍋のアクを取り除き、せん切りの人参・ごぼう、みじん切りの小松菜、1㎝幅に切ったしめじを加えて煮る。
③好みで水溶き片栗粉(分量外)でとろみをつけ器に盛る。

レシピ考案:
MERYX Lab.料理長 小林 正典

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