今月の栄養メモ

とうもろこし特集

日本でとうもろこしと言えば夏野菜の代名詞ですが、南米や南アフリカなど、世界ではとうもろこしを主食とする食文化を持つ国も多く、米や小麦と並ぶ世界三大穀物とされています。
栄養学的には食物繊維やカリウムを豊富に含む食材ということになりますが、薬膳の観点から見るとうもろこしは、体内の余分な水分を排出してくれる食材の代表格です。
今回は旬を迎えて今が一番おいしいとうもろこしのカラダにうれしい特徴を紹介します。

とうもろこしの栄養学的特徴

食物繊維

便秘解消や腸内の有害物質を減らす働きを持つ食物繊維ですが、日本人は不足しがち。とうもろこし1本で1日に摂りたい食物繊維の30%程が補えます。

カリウム

カリウムは細胞の浸透圧や水分のバランスを調整し、むくみの改善や高血圧を予防します。とうもろこしには白米ごはんの10倍のカリウムが含まれます。

とうもろこしの薬膳的性質

氣を補う

とうもろこしは「氣」と呼ばれるエネルギーを補う食材。氣が満ちると胃腸の働きが活発になり梅雨の時期に弱りがちな消化吸収能力を補います。

水を流す

とうもろこしは体内に滞った水の流れを促し、余分な水分を排出させる性質を持つ食材です。特にとうもろこしのヒゲは、余分な水を流す働きが強い部分です。

体を冷やさない

夏野菜は体を冷やす働きが強く、食べすぎると体を冷やしてバランスを崩すことも。とうもろこしは冷やしたり熱したりしない、穏やかな性質の食材です。

とうもろこしの他にも…

体内に滞っている水分を流す性質のある旬の食材には、とうもろこしの他にも茄子や冬瓜などがあげられます。

簡単にプロの味!

からだすっきり
とうもろこしが美味しいレシピ

もろこし御飯

【材料 】

・米 300g(2合)
・水 360cc
・塩 小さじ1/2強
・昆布 3g
・とうもろこし 120g
・ベーコン 50g
・枝豆 30g
・バター 4g

【作り方】

① 米はよく研ぎ15分ほどザルに上げて水気をしっかり切る。
② バター以外の材料をすべて合わせて炊飯器で炊く。
③ 炊き上がりにバターを加えて混ぜる。

★生のとうもろこしを使う場合は芯を一緒に炊くと香りがよくなります!

レシピ考案:
MERYX Lab.料理長 小林正典
中国料理責任者 志賀勇二

もろこしのヒゲとしじみのすまし汁

【材料 】

・しじみ 500g
・水 500cc
・酒 100cc
・昆布 3g
・とうもろこしのヒゲ 1本分
・みりん 小さじ1
・薄口醤油 少々
・塩・こしょう 少々

【作り方】

① しじみは濁りがなくなるまでしっかりこすって洗う。
② 鍋にしじみ、水、酒、昆布を入れて弱火でゆっくり沸かしアクを除いて漉す。
③ しじみの出汁にとうもろこしのヒゲ、芯を加えて弱火で5分ほど煮出して漉す。
④ 調味料で味をととのえ、だしを取ったしじみを入れた器に注ぐ。

レシピ考案:
MERYX Lab.料理長 小林正典
中国料理責任者 志賀勇二

冬瓜と山芋の冷製コーンスープ

【材料 】

・冬瓜 150g
・山芋 100g
・鶏ガラスープ 150cc
・クリームコーン缶 200g
・牛乳 120cc
・塩・こしょう 少々
・パセリ 少々

【作り方】

① 冬瓜と山芋をスライスして鶏ガラスープで柔らかく煮る。
② クリームコーンと一緒に①をミキサーにかけてピューレ状にする。
③ ②を牛乳でのばして塩こしょうで味をととのえる。器によそいみじん切りのパセリを散らす。

レシピ考案:
MERYX Lab.料理長 小林正典
中国料理責任者 志賀勇二

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