冬瓜特集
高尿酸血症を予防する
何も不調を感じていなかったのに、健康診断で尿酸値の高さを指摘されたことはありませんか? 日本では30~40代男性の実に3割が高尿酸血症だと言われています。高尿酸血症そのものに症状はありませんが、進行すると痛風発作や尿路結石など、激痛をともなう症状を引き起こします。尿酸値の改善には、投薬だけでなく食生活の見直しが欠かせません。
豆「プリン体」のコントロールがカギ
高尿酸血症は、①尿酸が過剰に作られている、②尿酸の排出量が少なくなっている、③①と②の混合型の3パターンに分けられます。このうち①の尿酸の過剰な生産については、食事内容を変えることで抑えていくことが可能です。尿酸の元になっているのは「プリン体」。あらゆる食材の中に存在しますが含有量が異なります。エネルギー量などと比例しているわけではないので、多く含む食品を理解して摂り過ぎに注意しましょう。プリン体の1日の摂取目安は400㎎以下です。また、アルコールも血中の尿酸値を上昇させるため、日本酒なら1合、ワインならグラス1杯、ビールはプリン体も多く含むので缶ビール1本程度に留め、週に1~2日は休肝日を設けましょう。
水分とカリウムをしっかりと!
プリン体の摂取を控え尿酸の生産を抑えるのと同時に、血中の尿酸を排泄させることも重要です。水は1日2ℓを目安にしっかり摂りましょう。また、この時期におすすめの食材が冬瓜です。冬瓜はプリン体の少ない野菜で、豊富な水分と尿酸を溶けやすくさせるカリウムを含みます。火の通りも早く手軽に調理できるので、定番の煮物の他にも汁物の具や和え物、炒め物など日々の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。
冬瓜は余分な水分を排泄する野菜
薬膳の観点から見ると、冬瓜は体内の余分な水分を排泄させて、体を内側から冷ます働きのある食材です。暑気あたりや喉の渇きもいやすため夏の食事に最適です!